外国人のおじさま、ありがとう

昨日店長から「キミの最寄り店舗から機材を借りてきてほしい」と連絡があり、何も考えずに「承知しました」と返信をした。

 

そして出勤前にお店に寄って「機材受け取りに来ました〜」と言うと、スタッフさんが「あ、持っててくださいね…」といって、奥から馬鹿でかい段ボールを持ってきた。見た感じ横75cm、縦15cmくらいの横長のデカい段ボールを目の当たりにして、

 

「デッッッッカ!!!!!!!」

 

と、店内に響き渡る声量で声を上げてしまった。ハッと我に帰って「思ったより大きいですね…」と言い直した。まじでデカい。

 

「結構重たいし、今日外暑いのに大変ですね…。私もできれば手伝いたかったですが…」と申し訳なさそうにデカい段ボールを引き渡すスタッフさん。

 

「全然大丈夫ですよ!ありがとうございます!」とマスク越しでも伝わるほどのキラキラの笑顔でご挨拶をして、これをどうやって持って行くかを少し考えた。

 

考えた結果、両手が塞がるので日傘をさせないことに絶望し、大量の汗が出てメイクが崩れることに絶望し、出勤前にコーヒーが飲めないことに絶望し、全てを諦めて灼熱の中デカくて重い段ボールを抱えて駅へ向かった。

 

重すぎて持ち続けることが困難なので、腕が限界に達したら床に置いて休憩しながら移動した。途中で全てを諦めてしまったので、「頼まれた荷物重すぎて大変なので出勤遅れます」と店に連絡してゆっくり行くことに決めた。もういいんだ。

 

飲み物買いたいし涼みたい…と思いながらNewDaysを横目になんとか改札を通り、灼熱のエレベーターに乗ってやっっっとホームに着いた。

 

この時点でヘロヘロになってしまい、荷物を地面に置いて、電車が来るまで日陰に座って、ハンカチで汗を拭いたり風をあおいだりした。

 

電車が到着し、荷物を持って乗車しようとしたら、突然「オモタイヨ!モツヨ!」と見知らぬ外国のおじさまが声をかけてくださった。

 

確かにこのデカくて重い荷物を見た瞬間、誰かに手伝って運んでもらいたいなと思ってはいたけれど、まさか声に出ていたのだろうか…。いや…そんなはずは…。

 

しかし時刻は8:45頃、出勤前だと申し訳ないなと思い「大丈夫ですよ!ありがとうございます!」と伝えたが、「イイヨ!オモイヨ!」といって荷物を持ってくださった。

 

電車に乗ると「ソコスワル」と、私が座れそうな席まで教えてくれて、至れり尽くせりありがとうすぎる…!!!!!!という気持ちで座った。流石に疲れた。

 

「次の駅だからもう大丈夫!ありがとう!」というと、ジェスチャーでOKサインをくれた。クールだ。

 

そして電車を降りるときに荷物を抱えた状態で「さっきはありがとう!助かりました!」とおじさまに声をかけたら、「オモタイネ、イイヨ!」といって、荷物をまたヒョイと持ってくれて、神様…!!!!となりながら改札まで向かった。

 

「ニホンゴ、スコシワカル!」と言っていたが、とても上手だったので「すごくお上手です!」と伝えたら「ヨル、インターネットデ、ベンキョシテル」と言っていた。独学だとしたらすごすぎるし、インターネットで得た日本語滑らかすぎだろ!

 

話し言葉で書かれた文に多く触れているからか、接続詞も使えていてとても上手だった。本当にお上手で何も考えず普通に会話しちゃって「ユックリ、オネガイネ」と言われたりした。配慮ができずごめん!!!!!!!!

 

改札でまた「ありがとう!助かった!」と声をかけたら、「コレ、ドコモッテイク?」と言って改札を一緒にと思ってくれて、結局私のバイト先まで運んでくださった。

 

「アナタカワイイネ」

「カミノケ、ソレハ"キイロ"ネ!キイロスキ!」

「オシゴト、ナニシテル?」

「コドモ、イル!?」

「ウタウノ、スキ!ナニウタウ?」

など、たくさんお話ししてくれて超ハッピー!関東に住んでだいぶ経つけれど、見知らぬ人にこんなに親切にしてもらったの初めてかもしれない!

 

道中おじさまが、電車を降りて次の改札まで走る人たちを見て「ナゼハシル…?」って困惑してたのがよかった。「アナタモ、ハシル?」って聞かれたから「私は走らない!暑いから!」と答えたら「ハシラナイヨ〜(よね)!ニホンジン、ナゼハシル〜?」と言っていてすごくよかった。

やっぱり日本人の朝は余裕なく見えるんだねえ…。

 

そして私が働いているお店に到着して、少しお話しして、お見送りしたときに、「よかったら今度お店にもきてね!」といったら「キテ…クル…」と難しい表情をしたので、知らない日本語だったかなと焦っていたら「キテ、クル、オナジ?」と聞かれて、日本語って難しいよね〜と思った。

 

意味を説明して例文も教えたら「カキマス!」といってスマホのメモ帳に文章として書き残していた。

 

「アナタカワイイ、ミンナニシナイヨ!」と言ってくれて、お世辞でも何と優しいおじさま…!そして日本語がお上手…!!!ありがとう!!!!という気持ちでいっぱい!!

 

8:30〜9:00の30分間で起きた出来事とは思えないくらいに濃い時間だった。

親切なおじさま、どうもありがとう!

日本を好きになってくれて、日本に来てくれてありがとう!!!